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日韓アイドルを泣きながら爆推しするブログ

【過ぎたる夢と諦めようか?】Snow Manは"アラサー自己投影型アイドル"だ

※はじめに※

この記事は、超にわか&茶の間のジャニヲタがSnow Manのデビューコンサートを視聴して感じたことを綴ります。

つまり、必然的に「今のSnow Manが最高だった」という内容になります。

6人のSnow Manと比べる意図は全くありませんが、気分を害される方もいらっしゃると思うのでご注意ください。



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当初、3月に予定されていたデビューコンサート「Snow Man ASIA TOUR 2D.2D. 」

コロナウイルスの影響で延期となり、その後10月に振替公演が組まれたものの、ジャニーズ事務所全体の方針として年内公演すべて中止が打ち出されたため、配信ライブとなりました。

私が参戦予定だったSexy Zoneの「POP×STEP!?」ツアーの公演も3月から9月に延期になってそのまま配信に、という流れだったので「お互い大変だね…」という謎目線の感情を抱きつつ、配信になったなら見てみようかなということで視聴することに。


まずは1公演目を見て2日目以降の公演も見るかどうか決めようと思っていたのですが、開始10分後くらいには全ステ不可避って感じでした。


ここ数年K-POPを応援してきた身としては、とにもかくにも「大人数での群舞」が好きすぎる!

さすがにシンクロ率では劣るものの、ジャニーズ屈指のパフォーマンス力であることは間違いないです。


曲もK-POPに近いものが多く、しかもそれが最近のオシャレ化したやつじゃなくて俺たちが数年前に熱狂していたあのK-POPみ。

それでいて芯はブレず、ギラギラ衣装・ゴテゴテの舞台装置・メンバー紹介ラップなどの要素がもたらす絶対的ジャニーズ感。

前回の記事で、同世代のKぽヲタクがどんどんジャニーズ沼に落ちていった話をしましたが、確かにこれはハマるだろうな~と納得しました。

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この流れで少しだけ脱線しますと、私の周りにはスノストのヲタクがリアルに半々くらいの割合でおりまして、両者にまったく違った魅力がありながらも「Kぽヲタがハマりやすい」要素を持っている点は共通しているように感じています。

その要素が何かというと、やっぱり"パフォーマンス力"の部分になってくるんですね。


K-POP好きな人には恐らく共感してもらえると思うんですけど、韓国人って国民レベルで歌がうまいんですよ。

グループ全員がある程度歌えるのは当たり前で、その中でも1~2人くらいバカほどうまいボーカル担当がいるっていうのがデフォ。


ジャニーズの中でその状態に一番近いのが、SixTONESじゃないかと思ってます。京本くん・ジェシーくんの群を抜いた歌唱力は有名ですが、グループ全体の平均レベルも高すぎる。

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ラップ担かと思いきや余裕で歌える田中くん、メインボーカル2人と同じパートを歌っている松村くん、安定感がハンパない髙地くんと森本くん。基本みんな口からCD音源だし、なんなら生歌だと更に良くて泣ける。


だから見ててすごい惜しいなと思うのが、「サビでユニゾンするのやめれる?」っていう(笑)。K-POPアイドルはサビもソロで歌うのが基本なんですよね。

「NEW WORLD」みたいな泣ける曲だったら良いんですけど、カッコいい系のシングル表題曲ではサビをソロで歌ってほしい気持ちがある。

「ジャケ写は顔重視」と並んで「サビはみんなで歌う」も根強いJ-POP病だよなーと思います。ストあたりに、その常識を破ってほしい。

ジャニーズとK-POPには違った良さがあるので比べる必要はないものの、かつて「歌唱力では韓国アイドルに勝てない」と思っていた私みたいなヲタクがいたら、是非一度SixTONESを聞いてみていただきたいです。


ちなみにライブDVDのコメンタリーで「SixTONESはダンスがバラバラだからカメラワークに助けられてるよね」って自己分析してたのが可愛かった(笑)。

そして「揃わないんだけど、踊ってる俺たちはめっちゃ楽しいんだよな」っていうスタンスもすごく好きです。それでいいと思う。楽しいのが一番だよ!


ストの「幼馴染が集まって結成したバンド」みたいな空気感は他のアイドルにはない唯一無二の強みだと思うので、一生6人で楽しそうにしててほしい。


(ライブ映像、最高of最高だったのでまだ見ていない方は是非。)



一方のSnow Manは、前述したとおり大人数による息の合ったステージパフォーマンスがめちゃめちゃKぽヲタ好み。

メンバーが曲やダンスの制作に関わる"自作ドル"が当たり前のK-POPアイドルを推していた身としては、岩本くんが多くの曲で振付を担当しているのも最高です。

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誰よりもグループのことを理解しているメンバーだからこそ作れる、エモい振付ってありますよね~。


Snow Manの前後にはKing&PrinceとSexy Zoneの配信ライブを見たんですけど、私のイメージする「ジャニーズのライブ」に近いのって、その2グループの方なんですよね。

ミュージカルっぽいパートがあったり、メンバーカラーの入ったちょいダサな衣装があったり、ステージが遊園地みたいだったり(笑)。

ジャニーズお得意の、めくるめくショーの世界。


スノはアルバムコンセプトに沿ったライブではなかったのでそうなったのかもしれませんが、先輩グループに比べると演出もシンプルめで「俺たちの武器はパフォーマンスだ」という心意気を感じたのがなかなかにアツかったです。

ダンスパフォーマンス重視でKぽを推していたヲタクがSnow Manに落ちるのかなー、なんて思いました。


9人組になり全体的にアクロバットが減っているのは外野の私からしても残念ですが、2D.2D.のセトリが「省エネ」とまで言われているのを見た時は、もうね…ビックリした。(CV:渡辺翔太)


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「以前のライブはもっとハードだったのかな?」と思って、色々と調べてみたのですが

・メンバー全員がフル出演(ソロ・ユニットなし)
・4日間で9公演、そのうち後半の2日間は1日3公演
・アリーナ規模での公演(より動線が複雑になる)

という条件がそろっているものは、過去にも無かったように思います。(リサーチ不足だったらすみません)

「6人時代を知らないからだ」と言われたらそれまでですが、色々なアイドルと比較した一般論として、あの公演数であの内容は普通にヤバいんですよ!!!

むしろ1日3公演にしたせいで色々と削った部分があるんじゃないかと思うので(アンコールやFC会員限定映像など)、そっちの方が惜しい。


MCに関しては長めの宣伝タイムがマストであったので、YouTubeで見せてくれるフリーダムな雰囲気が好きなヲタクとしては物足りない感があったかな。

まぁこれも、お客さんの反応があったならまた色々と違ってたんでしょうけどね。


こんな感じで、単純に「コンサート作品」として見てもかなりレベルの高いものだったと思います。



さて、ここからが本題なんですけど(前置き長いよ)

パフォーマンス云々を抜きにしたとしてもSnow Manには「見る者に自己投影させる力」があるということを感じる公演でした。


というのも、私はオリメン6人と同世代でして。

もちろん環境はまったく違いますが、9公演を通して彼らが長い下積み時代に抱えていた葛藤に触れる度に、どんどん感情移入していく自分がいました。


最近ふと考えて切なくなるんですけど、アラサーにもなると「夢を見る」ことが少なくなるんですよね。

もし新卒で働いていれば職場でもある程度のポジションにいるし、結婚・出産を経て家庭を築いている場合も多いので、友だち同士で集まっても「今」の話ばっかりで。

学生時代はいつも「あれをしたい」「これをしたい」って「未来」について語り合っていたから、あの頃が恋しくなったりもします。


そんな"幸せ=現状維持"になりつつあるアラサーにとって、Snow Manの存在はまさに希望の光。

確立された地位にいてもおかしくない年代の彼らが、今年やっとの想いでデビューを果たし、「これからまだまだ叶えたい夢がたくさんある」と語ってくれる。

年齢なんて関係なく、ただ未来に向かって走り続ける姿を見ていると「あ、まだ私も夢見ていいんだ」と勇気をもらえるんです。


オーラス公演のあいさつでは、渡辺くんがこんなことを話していました。(※内容は要約しています)


「自分自身は、ここでデビューライブができるなんて本当に想像できませんでした。

それがわからないのに15年近くJr.をやりながら、

『正直Snow Manはデビューできないと思う』という声を何度も聞いたし、目にしたけど

こっちにも全力で否定できる自信が正直ありませんでした。

でも、こんな話を今、デビューライブのステージで言えてるんです。これが結果です。

今ならこんなことも言えます。『Snow Manなめてんじゃねぇぞ』。そんな自信もあります。」



夢追いアラサーなら何から何までわかりみすぎる、この言葉。

私の苦労なんて彼らの足元にも及びませんが、20代後半になっても人生が安定せずに夢を追い続ける辛さは本当によくわかります。

夢にすがりつけばつくほど遠ざかっていく気がして、自信なんて底をついて、それでもなんとか己を鼓舞して立ち上がっているのがやっと。

そんな日々を乗り越えて夢を掴んだ人の言葉を聞くと、もう少し頑張ってみようと思えます。



韓国のアイドル練習生の場合、毎月恒例の月末評価みたいなものがあって、成長する見込みのない子は事務所側から切られたりしますよね。

もしくは次のデビュー組候補に入れなかった時点で自分から辞めるとか、引き際を見極めるのは意外と難しくない気がします。


それに比べてジャニーズJr.って不思議な組織でデビュー前でもなんだかんだ仕事はあるし、素行不良じゃない限りはクビになることもなく、ぬるま湯に浸かり続けることは可能なわけじゃないですか。

しかもSnow Manの場合は2012年からグループの形があったわけで、ある程度はデビューが期待できるポジションにいた子たちだと思います。

ゴールの見えないマラソンの中で後輩たちに先を越されても夢を諦めきれず、いつまでも「ジャニーズJr.」として胸を張れないでいた時、どんな気持ちでいたのか。


そんなことに想いを馳せながら、にわかファンなりに新メンバー加入についてあれこれと考えを巡らせることがあります。


Snow Manのファンがそれぞれ複雑な感情を抱えているということは理解していますし、ずっと6人を応援してきた人にとって9人体制を受け入れるのは難しいという感情も尊重されるべきだと感じます。
(その結果が個人に対する攻撃に繋がるのは間違っていると思いますが。)


それと同時に、9人になることを選んだメンバーの気持ちを考えると胸が苦しくなるんですよね。


20代後半に差しかかり、若いJr.とは違って残された選択肢はほとんどない状況だった6人が「このまま6人でやるか、3人の新メンバーを迎え入れるか」という選択を迫られた時、何を思ったのか。

心のどこかでは「無理かも」と思いながらもデビューの夢を諦められなかった彼らにとって、それはもはや2択ではなかったと思います。

なぜなら新メンバー加入を提案された時点で、すなわち「6人のままではデビューできない」という宣告をされたようなもの。

逆に、テコ入れしてくれるということは、加入を受け入れればデビューに近づけるかもしれない。むしろ、これが年齢的には最後のチャンスかもしれない。

そんな葛藤の末、何よりも大切にしてきた「6人のSnow Man」という"プライド"を捨てる決断を下すことは、並大抵の覚悟でできることではなかったはずです。


もちろんこれは加入組にも言えることで、9人全員が自分にとって大切だったものを捨ててまで手に入れたのが今のSnow Manであり、みんな人生を賭けていると思います。

これは以前あるアイドルが言っていた言葉で、ヲタクをしながら肝に銘じている言葉なんですけど


「ファンは自分が思っている以上に何も見えてない」


ということを忘れずに、確かなものだけを信じて、さざ波のような心でヲタ活していければいいですよね。


よく6人派のファンの方が「あんなに6人でデビューしたいって言ってたのに」と言っているのを目にするのですが、きっとそれが当時の本心だったんじゃないかと思います。

だからこそ、その堅い信念を曲げてまでデビューのために「9人のSnow Man」を選んだ覚悟もまた本心じゃないか、と自己投影した末に感情移入しまくったアラサーとしては思ってしまうのです。


ちなみに、推しが変わっていくことに悶々とするヲタクの気持ちについては、あくにゃんさんのコラムに書いてあったことが面白かったので是非。「変わった!」と言われる側の意見も参考になります。
suits-woman.jp



コンサートで阿部くんが

「アイドルってヒーローみたいなものだなって本気で思ってます。

僕たちの活動で、あなたが元気になるかもしれない。

あなたを支えたい。」

と言っていましたが、「ここにいるアラサー、めちゃくちゃ勇気もらってます!」と伝えたいです。



今回、記事のタイトルにも入れた「過ぎたる夢と諦めようか?」のフレーズは『それSnowManにやらせて下さい』の番組テーマソングでもある「ナミダの海を越えて行け」という曲の歌詞です。


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(それスノ、スタッフさんがなかなか強火ですが、めっちゃ面白くて毎週腹かかえて笑ってます。)


私はこの曲が本当に本当に大好きで、Snow Man自身のことを歌ったような歌詞であると同時に、勝手にアラサーの応援歌だと思って聞いてます(笑)。

特にサビ前の歌詞が何回聞いても泣けるので、ちらっとご紹介。(Paraviのサイトでも公開されています)



帰り道の暗闇 遠くで誰か笑ってる
誰もいない街 朝を待つほどに長い夜だ
テールライトの灯り 最終便が走り去ってく
見送る事に 気付けば慣れていた

じゃぁ過ぎたる夢と諦めようか?
『今度こそは』を期待した手、
何度も雲を掴んだって
運命は自分が決めたろう?



こんなん・・・・・・泣いてまうやろ。


新メンバー加入で炎上し、同時デビューでも炎上し、そんな様子を遠くから眺めながら「茨の道だな…」なんて思っていましたが、

デビューシングルから2作連続でミリオンを達成した人気と実力は間違いなく本物だと思いました。



見送ることに慣れ、

デビューは過ぎたる夢と諦めかけていたSnow Manが

9人になるという運命を自分たちで決めて

ナミダの海を越えて無理難題な夢を見る物語。



ヲタクを熱くさせるStoriesを持ったグループ。

いつか対面コンサートが実施される日がきたら、その時は是非見に行きたいなと思います。


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